誰にでも、人には倉庫部屋……と表現して良いのかは分からないけど昔々の懐かしいけれど思い出したくないものがたくさん入った場所がある。もちろんヒーローな俺の家にもそんな場所がある。
俺の場合は、それらが目につくと決心が揺らいでしまうからそこに隠すように放り込んでいた。優しくしたことは隠さなくても苦しくないけれど、優しくされたり自分がその優しさを追い払った時なんかのモノは見ているだけで気分が塞ぐ。だって優しさっていうのはどこかどうか残るものだろ?
だからどこかの目につかない部屋に置いとけば心は安らかだった。
まぁ、最近は少しずつだけど、ちゃんと片付けてはいる。片付けるべきになるまで年が経ってしまったって言うのもあるし、俺がそれを片付けられるほど大人になったっていうのもある。とにかく、人それぞれに片付けることが出来るようになる時期が絶対に来るって言うのが俺の持論だ。
自分にとって心地よいものは、たいがい大人になっても良いものだったりもするし、その時はそう感じなくても、きっと後で分かるようになることがある。
個人的見解としては、生まれた時から一緒にいた相手がいる奴の思い出には興味深いね。リトアニアの言うところのポーランドとかさ。
こんなふうに感じられるようになったのは俺が大人になったから。彼との関係性に感じることも変わってきたから。
いつかは誰しも倉庫部屋がきれいに片付いて思い出の部屋になるのだろう。
そう思うと不思議だけどね!