160字×30題(仏英) - 2/6

学ヘタの仏英的160文字作文(+塞)

05 学校
「生徒会室はラブホじゃねーぞ、ワイン野郎」押し倒したイギリスが腕の下で冷静に毒づいた。「分かってないねー『学校』でっていうシチュエーションが燃えるんだろ?」にこやかに制服を脱がすフランスの手をはたく。「分かってないな『制服』の方が良いんだろ?」皮肉たっぷりに笑うと、上からキスが降ってきた…誰もOKとは言ってないのだが。

06 制服
全く、これだから嫌なのだ。ブレザーのポケットに俺の煙草が入っていない。間違えてフランスのものを着てきてしまったらしかった。似たサイズだということをいつも忘れてしまう。ふと隣を見るとセーシェルがきょろきょろとしていた。「あれ?今フランスさんの匂いがしたのに、」…顔がかあっと赤くなる。後で一発殴ろう。これだから、嫌なのだ。

07 恋
「…ランスさん、フランスさん」セーシェルが俺の名前を呼んでいた。「ごめんごめん。考えごとしてたんだ」「イギリスさんに殴られたせいで螺子がとんだのかと」確かにまだ歯がガチガチするが。「いやいや…ちょっとある子のことを考えてて」「恋ってやつですか」「愛だよ」「…フランスさん、うざいです」セーシェルがにっこり毒づいて笑った。

08 友情
友情から、恋愛になるのは、本当にちょっとしたきっかけがあるだけで。いつもの掴み合いにまで発展した口論の後の静けさの中で、妙な距離感が残る。胸元の襟を掴んだままで。至近距離に相手の顔があることが不思議で。なんとなくどちらともなく、その空気に流されるままに口づけを交わすと、腐れ縁の奇妙な友情が恋愛感情へと転がってしまった。

09 趣味
セーシェルには、この学園に、特にあの悪魔のような生徒会長に無理やり下僕にさせられてから、ずっと不思議に思っていることがあった。「何で、フランスさんはイギリスさんと一緒に居やがるんですか?趣味だって性格だって違うのに」フランスさんがによによと笑う。「だってイギリスをからかうのが俺の趣味だもの」「…意外と悪趣味なんですね」

2010/12/5