キスを首筋に下らせると、アーサーが身をよじらせたのが分かった。それに気づいたらしく、自分のそばから俺を剥がそうとする。
「坊ちゃんが原稿の見直しを終えるまでだから」
その手からうまく逃げて反対側の首筋をたどると、あきらめたらしく、またパソコンの方に向き直った。緊張するように体を硬くしているのが可愛らしい。服の上から指で首筋、鎖骨、背中、下って腰となぞる。
次にどこを触られるのか予測していなかったらしく、鳩尾を触ると、小さく声を漏らした。
早くチェックを済ませてこの状況を切り上げたいらしく、マウスのスクロールが段々と早くなる。俺はその態度に思わずにんまりと笑ってしまった。