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初代ホイラチェ・1

2014/12/14の初代ホイルジャック×ラチェットへの診断メーカー「3つの恋のお題」の結果:『触れたくなった』『もっと、きつく』『甘く触れてみたい』で書いた未完の140字作文を書きなおし。ラチェホイにするかホイラチェにするか未だに迷ってる。多分ラチェホイラチェ。
最近、以前の1ページ毎の視点替えのやり方を忘れて困ってるのでリハビリを兼ねて。
「いやあ、アレは傑作だった」
私を修理しながら、先ほどの光景を思い出したらしいホイルジャックがくすくすと笑って目を細めた。
数デカサイクル前の戦いの最後。デストロンの新兵器が暴走して友軍に暴発、しかも設計者だったらしいサウンドウェーブが被弾。兵器自体は自爆。それが彼には面白かったらしい。修理中で黙っている私をよそに、ホイルジャックの含み笑いはまだ続く。
「あの兵器もデストロンの考えたものにしては、良く出来ていた方だけど」
もともとかなり威力があったらしく、鼬の最後のなんとやらだった割に、サウンドウェーブのマスクやバイザーが全壊して慌てて退却するレベルの損害が与えられていた。
恐ろしい限りだ。
敵であろうと味方であろうと頭にビームが当たるのを間近で見るのはいつになっても慣れんな、としみじみと思う。サウンドウェーブの素顔ってのはそういえば初めて見た。マスクといえば、このホイルジャックもそうだが。
「吾輩だったら、もっとうまく作っただろうね!」
そうだろう。もし、あの兵器がホイルジャックの作った完成品で、彼が暴発したビームの餌食になっていたら。そう想像するとゾッとする。
この自信家の懲りない「天才」発明家の作るものは、そこらへんの地球人の女子大生がいじくれるほど単純だが、驚異的な武器となるものが多い。発想や応用が桁違いなのだ。だから発明が成功しさえすれば、作ったものはすぐに彼の手を離れ、軍事利用されることも少なくない。誰かを生かしたり楽しませたりもするが殺したり悲しませたりもするのだ。もし失敗しても、彼自身や仲間たちが怪我をすることになることも多い。
前にチップを「たまたま頭が良すぎただけさ」と慰めていたが、あの言葉が彼の口から出たのは皮肉だ。
セイバートロン星でこの戦争が起こってホイルジャックのラボがデストロンの手に落ちたのも、彼の発明品を押収するためだった。
出来たよ、と私にかける声の明るいのを考える限り、何か今の一方的な会話の中で思いついたらしい。追憶をブレインから締め出し、慌てて釘をさす。
「しばらく新兵器を作るのはやめてくれよ、ホイルジャック。君が壊れた時のリペアは特別骨が折れるんだから。いつも君が自爆した時に私がどんな気持ちになるか想像したことがあるかね。イモビライザーの時なんかは気がおかしくなるかと思ったよ」
「それは、なんというか、悪かったね。君の医療に関する心情はよーく分かるよ?しかし、吾輩にも科学者の本能として好奇心には勝てなくてね」
このたしなめる言葉も何度目になるかと思うと気が遠くなる。
壊れたら直せばいい。
でも、このひとは、私がどれくらい心配してるか分からんのだろうなと思う。ホイルジャックがもし捕虜になっても、技術力と発明品の為に生かされるだろう。だから、結局彼を最期に吹っ飛ばすのは彼自身の発明品なのだろうという予感がある。
まあ、発明しないホイルジャックってのも想像出来ないし、私やホイストが居てやれば良いのだが。
「まったく……また何か思いついたんだろうけど。たまには兵器以外の平和な道具でも作ったらどうだね?」
そこまで言って、自分の迂闊さに驚く。ホイルジャックが興味のままに作ったものや平時の為の日用品や玩具なんかでも、ホイルジャックの意を超えて軍事利用されたことは今までに何度もあった。だから、最近では最初から兵器として発明品を作っているのだった。こういう話題には気をつけていたつもりだったが。
「へへ、バレてたかね?いやあ、ラチェット君は全てお見通しってわけで」
しかし、話者が私であるということと今までの文脈から、いつもの小言程度に受け取ったのだろう。ホイルジャックはいつもの調子で、いたずらを注意された子どものように笑った。
その朗らかさにほっとする。
「まあ、怪我をした時に我輩を修理するのはラチェット君だし、君にそう言われたら敵わんなあ。この間アラート君にも武器庫に保管している兵器の量が多すぎて管理が大変だなんだって怒られたばかりだし、たまには有事以外にも何か需要に合わせてみようでないの」
頼むよ。そう言うと、我輩に任せなさい、とホイルジャックはVサインをして見せた。
2015/2/4

【サン音リレー小説】「最初から最後までケンカ」(アンカー)

わしさんと橋子さんと、診断メイカー(http://shindanmaker.com/154485)のお題をお借りしてサン音リレー小説企画。
1番: わしさん → 手を繋いで帰ろう(http://privatter.net/p/579614)
2番: 橋子さん → いつか帰りたい場所(http://privatter.net/p/590114)
これは3番目でアンカーです。1番2番のお話に無理やり繋がらせてますが、時間経過アリ。
140字作文の予定でしたが、先のお二人のサン音に萌えてルール違反しました。140×10ツイです……
– – – – – –
「最初から最後までケンカ」
眺めの良い開けた場所に夕暮れが迫り、その薄暗がりの中に溶けていく群青の輪郭に不安感を覚える。ひとりで行動することの多いサウンドウェーブだが、俺が見ていなかったらそのまま何処かへ消え失せてしまう気がして。普段他のやつらが揶揄する冷徹、陰険、頑固などと冷たい固いイメージが嘘のようだ。
視界が光源を失って暗視に切り替わる。「……今回は、いつもより、長いな」何かあったのか。そういう気分の時もあると考えればそこまでだが、急速に高まった不安感にサウンドウェーブの様子が気になりだす。マスクとバイザーで元々表情の読めない機体だが、その後ろ姿となると余計にうかがい知れない。
野暮だと分かっているが、好奇心と自分の心許なさに負け、歩み寄る。そういえば、この『サウンドウェーブだけの時間』の時に俺から近寄るのは初めてだ。その顔をアイセンサーの端に捉えるだけでも良い。あいつを確認したい。目標達成まであと少し、というところでふいにサウンドウェーブが振り向いた。
何故ダ?そのフラットな声音声からは計り知れないが、怒気を含んでいる。「すまねえ、あんたを邪魔するつもりはーー」「違ウ。何故俺ナンダと聞いてイル?」情報の齟齬に頭が真っ白になる。しかし、混乱しているのは俺だけじゃないらしいのがサウンドウェーブの次の言葉で分かった。「何故お前ナンダ」
「は?」「納得、出来ナイ。理由が分カラナイ」なにがトリガーになったのか。会話以前の自己完結で話をつなげられないほど感情的なサウンドウェーブを見るのは、初めてだった。唖然とはするが、妙な冷静さが帰ってくる。俺に向けて怒っているのか、自分に対してなのかはその様子から判別出来ない。
「……よくは分からねえが、もういいのか?」落ち着かせようといつものように手を差し出すと、ぎゅっと握られる。その反応に安心はするが、混乱はまだ収まらないらしい。「信頼出来ナイ」あまりの矛盾に思わず笑ってしまう。「手は握ってくれるのに?」瞬間、振り払われそうになった手を固く握り直す。
少しの間の手を介しての押し問答を経てやっとサウンドウェーブの反応もゆるやかになってきた。「落ち着いたか?」「オ前という奴ハ、ヨク分からナイ」そう言って俯く姿に、妙な愛着のようなものがこみ上げる。「あんたほどじゃないさ。とにかく、よく分からねえがあんたが分かるまで付き合ってやるよ」
気がづくともう西に月が昇り、辺りがうっすらと仄明るくなってくる。「とりあえず、今日はもう帰るとしようぜ」絡めた手をゆるく引っ張ると、サウンドウェーブもつられて歩き出す。「で、理解は出来なくても納得は出来たのか?」茶化すように言うと、サウンドウェーブがまた少し俯いた。
「……ウルサイ、黙レ」「なんだ?つれねえなあ」じっと覗うと、月明かりに浮かんで見えるその白いマスクの下に赤みが差している。それに気づいた瞬間、自分の機熱が上がるのが分かった。とりつくろうにもこいつにはブレインスキャンがある。最初から最後までケンカ腰。こいつは分かりにくすぎる。
安心した様子とあの『信じられナイ』という矛盾。「おまえさん、分かりにくすぎやしねえか?」その言葉をこぼすことしかできない。 ……それから、お互いにそれ以上なにも言えなくなった状況で、振りほどかれない手を握りながら。今や「ふたりきりの時間」になってしまった帰り道をゆっくりと歩いた。
2015/1/14
企画に参加していただき素敵なサン音ありがとうございました!>わしさん、橋子さん

【サン音】ハルモニア

やまなし・おちなし・いみなしの雰囲気モノ
12/6の『音の日』に上げたかったけど忘れてた不完全燃焼SS
サウンドウェーブのスペースに近づいたとき、何かがいつもと違った。
なんだ?この音。
色んな音が混ざってごちゃごちゃしているように聞こえて、なんかの法則があるらしく一定の速度に合わせて連続的に一音一音がまとまりとなって鳴っている。どこから聞こえてくるのかと不思議に思っていたが、ドアを開けるとその発生源が分かった。
たサウンドウェーブが、自身をどこで見つけてきたのか地球製らしいスピーカーに繋げて音を流している。
「聞いたことねえ音楽だな」
「地球ノモノだ」
思わず感想を漏らすと、サウンドウェーブが微動だにせずそう答える。今はなんかを分析しているらしい。俺はその横に座り込んだ。
人間の作った人工衛星やネットワークやらのメディア、またそれらを介して伝達される文化とかやらには相当の情報量が含まれているらしく、サウンドウェーブはたまの作業の合間にそういったものを調べているようだった。
「このスピーカーはどうしたんだ?」
「人間の家屋カラ『拝借』シタ。この星ハ大気の構成物質がセイバートロンと違ウ。音の伝ワリ方が違うナラ、専門の機器ヲ使う方ガ正確ダロウ」
「へえ」
人間に対してこの大きさの機器だ。専門の施設からかっぱらって来ねえと、そうやすやすとどこにでも見つかるもんにも思えねえ。
それなりに本気の暇つぶしって訳か。
「……なんか、ヌルヌルした音楽だな」
「嫌イカ?」
「分からねえ」
ゆったりとした曲が終わると、また別のものに切り替わる。
あんたは?と尋ねかけて発声前に止める。こいつが気に入らないことを自主的にやるわけがない。そういや、音楽に関係する惑星出身だったと風の噂程度に昔聞いたことがあったような気もする。好き、ってことか。
周りのコンピュータには映像データが一時停止のまま放置され、大画面に『和音を宇宙の真理との調和と考え、数学的アプローチを取った。』という字幕が映っていた。映像データも調べていたらしい。
地球はゴタついたぐちゃぐちゃした星にしか思えねえが、数字で表そうっていうのならなんとなく親しみを覚えないわけではない。『調和』、ねえ。バランスの取れた状態ってのが調和なら、愛憎やらスパークと機体やらの関係はどうなんだ?俺はこいつにかなり執着している訳だけどよ――
ふいに隣が気になり、盗み見る。
惚れた腫れたなんぞは調和とは真反対の変化ばかりで狂った状態か。
ブレインの処理が鈍くなり、俺は思考を切り上げる。同時に、今度は人間の声が吹き込まれた曲が流れ始める。またリズムがゆるやかなものになる。
「それで?あんたは地球の音楽なんかで何を調べてるんです?」
「地球デハ、音楽が感情ヲ喚起すると考エルソウダ。思想を呼び起こす国家や軍歌、賛美歌がソノ最タル例ダナ。戦闘ヲ鼓舞スルモノもアルらしい」
なるほど。軍事利用か人間の支配かはしらねえが、手間をかけるものだ。その喚起ってのは俺たちにも通用すんのかね。
サウンドウェーブの流す音楽は人間の言葉で愛情だとかなんだとかを歌っている。暇つぶしにネット回線で調べてみれば、いわゆるラブソングというものらしい。
全く俺自身には響かないのだが、こういうものは人間に愛だの希望だのを喚起させるのだろう。この地球に生きている人間という脆弱な生き物はすぐに死んでしまう。だから子孫を残すためにつがう必要がある。命のスパンが短い生き物が目まぐるしく離れては和して世代交代するのを促すのに、音楽とやらも一役買っているのかもな。
まあ、惚れた腫れたでうだうだやってる俺が愛だなんだについて語る資格はねえ。
さっさと思考を切り上げる。俺が完全に黙ったことで、地球の音楽だけが流れる妙な空間が出来上がった。することもなく、聴覚を澄ます。何の義務も命令もなく、ただただぼんやりとしていれば、漠然とした考えが浮かんでは消えていく。
何でここに来たんだっけなあ。何でこいつだったんだろう。地球のラブソングを聞きながら、サウンドウェーブの隣で、ぼんやりと答えのはっきりしないことを考える。ただ、
『嫌いじゃねえ』。
くだらねえラブソングとやらを聞き流しながら、なんとなく、それだけはっきりと感じた。
 
 
 
2015/1/3 up

サン音でリハビリ 12/18/14

しらじらと夜が明けだし、暗闇からお互いの輪郭が浮かび上がる。センサーが暗視から切り替わったからか、さっきまで気にも留めていなかった相手の表情が気になりだす。薄明かりの中で光度調節され、ぼやけている奴の顔をまじまじと見つめ始めた。
こいつもこういう顔をするのだな。
妙に真剣な、それでいて熱っぽい顔で俺の顔を覗き込んでくるサンダークラッカーを見ていて思う。基本的に無関心で事なかれで通すこの機体がーー優しげに見えて、かなり冷たいところもあり、しかし情を捨てきれないこのちぐはぐな脳波を持つ機体がーー俺をこういう表情で見てくるという事実を俺は楽しんでもいた。
こいつのこういう一面を知っているのは俺だけだし、引き出せるのも俺だけだろう。そういう無意味な独占欲を満たしてくれる。
このキスという動作に意味を求めるほど俺は愚かではないが、こうも激しく求められると何がそうまでさせるのかと思いたくもなる。
こうされているうちには意識がどうしてもサンダークラッカーに集中してしまい、こいつの脳波に眩暈を感じる。視線が熱い。
「わりい、欲情した」
ブレインの動きが鈍り出すと、サンダークラッカーが急に我に返る。
これだからこいつは嫌なのだ。
自分の感覚や衝動に夢中になっていればいいのに、ふいに俺に気を使ったりする。こいつは結局、お人好しなのか。そんな態度で居るから、お前は損をする。自分以外は他者と割り切っている癖に。モノとして扱ってしまえば、都合がいいだろうに。俺や他の奴らのように。
そこまで考えて、俺はまた思考を切り替える。
しかしこいつにモノとして扱われて、俺はそれを許せるだろうか。
「…………」
「どう、した?」
考えこめば、すぐに察して俺の様子を伺ってくる。尋ねながらも俺の輪郭に手を添えて口づけを求め、俺の返答を発声器に留まらせる。
これだからこいつは嫌なのだ。
人の不安を無意識にか嗅ぎ取ってくる。こいつがブレインスキャンを持っていないという事実が驚きだ。
情報の変化はきっと留め置けない。しかしーー
俺は今確かにこいつが好きだし、こいつは俺が好きだ。
朝もやで不安定な視覚の中、俺は永遠を信じてみたくなった。

【サン音】確認癖8

 
 
「お前のコアダンプは、貰ったままでいいのか?」
ふいにサウンドウェーブが確認するように言い出す。その話はもう何メガサイクル前に終わったものと思っていた。
一瞬面食らうが、別に持っているのはサウンドウェーブなわけで、もう返せってものでもない。こいつが捕虜になっても俺の情報にはそんなに重要なものなんてないだろうし、そこは削除したり破壊したりとこいつがうまくやるだろう。そういう情報形態の責任云々は情報参謀のこいつの方がちゃんと分かってる。だからこそ最終確認で聞いてきたのだろう。吐き出させた時点で何を言ってやがる。
俺は苦笑い気味に返事を返した。
「いいけどよ。どうすんだ、それ?」
「……取っておけばいいこともある」
更新しなくてもいいのかという意味で質問をしたつもりだったのだが、サウンドウェーブは利用価値について聞いたと思ったらしい。その意味深な返事に好奇心が掻きたてられる。相手の出方を大人しく待っていると、サウンドウェーブが律儀に説明を始めた。そして次の発言に俺は完全に言葉を失う。
「例えば、もしお前が戦死した時には俺の慰めになるだろうし、将来的にそういう技術が発展したらいつかは作り直せないこともないだろう」
「――!」
なんてこと考え付くんだこいつは。
今度こそ、完全に、ヒューズがぶっ飛んだかと思った。じりじりと発熱する頭部に手を当てて撃沈する。
俺は相変わらず、サウンドウェーブに振り回され続けている。サウンドウェーブと話すときはいつもそうだ。驚かされ、絶句する。スパークがもたない。冷静になろうとすれば、絶対に度肝を抜かれる。
「サンダークラッカー」
いつも通りの平坦な声が俺の名前を呼ぶ。
それから当たり前のようにブレインスキャンで俺の思考を読み取ったらしい。すぐに珍しく冗談めかした様子で薄く笑った。その様子を俺はやはり嬉しいと感じてしまう。
お互い、ほとんど病気だな。こんな刺激にはいつか飽きるかって?考えてることが違いすぎる。こんなあんたに飽きっこねえよ。
てめえの欲に素直になった途端これだ。ある意味惚れ惚れする。
「ものすげえくどき文句だな」
サウンドウェーブの輪郭に手を添えると、包んだ端正な顔の口元が歪む。
「オ前も、コウイウのガ好きナンダロウ?」
分かった上で言ってやがる。あんたもそのブレインスキャンの確認癖やめたら?
口に出そうと思ったその言葉は、塞がれ、ついに発声には至らなかった。
 
 
 
 
 
 
2014/11/30 ←「良いサン音の日」!

【サン音】確認癖7

 
 
引っ張り込んだ背中でドアが閉まり、バランスを欠いたサウンドウェーブはそのドアにもたれかかる。手は――まだ握ったままだった。だが、返事はない。
「そんなに、大層なことをお前さんは俺に求めてんのか?」
沈黙したままのサウンドウェーブが少し怖くなり、思わず一歩間をつめる。それに対して、サウンドウェーブがふっと顔を上げた。
「そうだ、と言ったらどうする?」
まさか軽口に反応するとは思っていなっかた俺は度肝を抜かれる。そしてサウンドウェーブはそんな俺に追い討ちをかけた。
「お前のコアダンプを求めたのは、お前の何かが欲しかったのは認める。だが、それだけじゃない。今現在俺のことを好きであろうお前のデータが欲しかった。状況は変化するし、言語は変質する。留め置きたいと思った」
話を聞いていて、眩暈がする。
「つまり、あんたは、俺にあんたをずっと好きでいて欲しいってことか!?」
サウンドウェーブはまた俯き、返事をしない。これは肯定の沈黙だろう。
「……わりぃ、ずっとっていうのは約束できねえ」
約束してやりたいものの、次に何が起こるなんて分からねえ中では確約できない。
素直に言うと、何故かサウンドウェーブは嬉しそうに笑った気がした。
「だろうな。情報はアップデートされるものだ。変わらないといえども、『今現在』からの変化は止め置けない」
サウンドウェーブはそこまで言うとマスクを閉じ、ずっと繋いでいた手を離した。
こいつ、そんな先の可能性まで考えてたのか。俺とのこの言葉で縛っているが、よく分からん関係について。このサウンドウェーブが。
何かぞくそくとくるものがある。こう感じるのは間違ったことなのだろうし、兄弟機が聞いたら大ブーイングするだろう。しかし、
「でも正直、嬉しかったわ」
口を次いで出た言葉に、サウンドウェーブはひどく驚いたようすだった。俺はこれをどう表現していいか分からず、ただ抱きしめるようにドアに相手を押しつける。
この話の前提が、俺の性格やらを見抜いた上で、あのサウンドウェーブがここまで思い詰める程度に俺を好きでいるってことだ。嬉しく思わないわけがねえ。サウンドウェーブがスカイワープやスタースクリームの前では特に注意を払っていない気がすると思ってたが、つまりはあいつらの反応まで考えてたってことだろ。それまでこの情報参謀のブレインに俺は食い込んでいるのだ。
「なあ、俺が何したいのか、今分かるか?」
押し付けるサウンドウェーブの聴覚機に囁く。
「……冷めナイノカ。変な奴メ」
サウンドウェーブが腕の中で小さく呟いたのが聞こえた。
あんたにだけは絶対に言われたかねえ。おあいこだよ。
2014/11/29

【サン音】確認癖6

ドアの敷居をはさんで手を繋いだままどうするかの挙動を見つめていると、サウンドウェーブはマスクを開け、大げさに排気音をついた。
「……お前と居ると、エゴばかりが肥大するな」
質問した内容が帰ってこないのには、何かを説明したいのだろう。
「俺のせいなのか?」
「違う、俺が欲を処理できないだけだ。解消する手段は知っている」
「じゃあ何でそんなんになってんだ?」
それにしたって。エゴ、利己心と言われてもねえ。基本的にいつも利己的なお前さんが何を言ってんだ。そのくせ、前に俺が手前勝手を押し付けた時には喜んでたじゃねえか。
「真っ向から拒絶されるとしたら――不快だからだ」
そう言って俯く。最後はどう表現して良いのか困ったらしく、サウンドウェーブにしては拙い言葉が飛び出した。
なるほど、それなら話は分かる。意外と言うか、いやかなり、サウンドウェーブは自己中心的なところがある。自分が不快になる、自分が傷つく可能性があったら言わねえだろうなあ。サウンドウェーブはメガトロン様やデストロン軍団の体系には従順だが、自分に結局不利になるようなことには加わろうとしねえ。そういう我の強さが俺があんまり持ってねえところだ。だから羨ましくもあるんだけどよ。こいつの言う俺の人に流される癖ってのは、こういう性格の違いなのかもしれねえ。
こいつの人の頭ん中を覗ける能力がどれくらいのもんかはしらねえが、多分読めるのは何かの反応だったりその時考えてることだけなんだろう。だから自分から何か言い出さないと俺のブレインに出てこねえこともある。だから分からなかったのだろう。
俺に対しての信用が無かったと考えると、俺も『不快』だ。でも、こいつには以前『心配しないでように、証明し続けてやる』と言っちまったしな。サウンドウェーブが何考えんてんのか知ろうと思うだけで、特に何かしようとはしなかったしよ。俺もこいつも、受け止められるか、相手が分からないからなんて考えてねえで行動しなきゃいけねえ。無理だったら無理って言うし、そうやってなんだかんだは手探りしていけばいい。
「サウンドウェーブ、お前は俺が望めばって言ったけどよ。あんたは俺に何を望むんだ?俺が不安になるのは、いつもお前さんが俺にどうあって欲しいのか、あんたかが何をしたいのか分からねえからだ。俺だってあんたが望みさえすれば、他の奴らの前で俺があんたのもんだって見せつけてやってもいい。俺は、あんたが思ってる以上にあんたが好きだってことはもう吹っ切れてんだよ。これは俺自身が考えてることだ。今はあいつらも居ねえし、こればっかりあんたの意見でもねえ。そうだろ?」
分からなきゃ、俺が分かるまで話してくれ。だから、諦めるのはやった後にしてほしい。あんた、俺が分かんなくても良いって思ってただろ。
そうブレインの中で言葉を作り上げると、手の中でサウンドウェーブの指がかすかに動く。俺はそれを合図に、ついにその腕を手繰ってサウンドウェーブを引っ張り込んだ。
2014/11/28

【サン音】確認癖5

  
近くの通路の方から足音と声が聞こえてくる。そこで俺は不意に我に帰った。そういや、こんな場所でずっと話をしていたのだった。
数デカサイクル前のことで少し浮き足立った俺が始めた会話が、ここまで発展するとは思って居なった。あの時は何か自分に対して理由と意味は分からないが、サウンドウェーブがアクションを起こしたことが嬉しかったという理由だけだった。
俺が押し黙った静かな中、他のやつらの話し声だけが聞こえる。
「誰か、コッチに来ルナ」
サウンドウェーブが平坦な声でそう呟く。俺が誰かがこちらにくることを知っているのを承知した上で、こう言う事によって俺に選択肢を与えてくる。この話はここではもう終わり。あとは俺次第。それが分かっているからこそ、不完全燃焼による後味の悪さが燻る。
じゃあ、あんたはどうして欲しいんだ?簡単に「お前が求めさえすれば」なんて言ってくれる。お前さんが俺から離れたいなら、元に戻りたいなら――だけど俺は、そんなことを俺からするつもりなんて微塵もねえ。
すぐ近くで近づいてくるそいつらの声が聞こえた時、俺はサウンドウェーブの手を取り、歩き出した。
ここは俺の個人スペースに近い。この話は、手放しちゃいけねえ。
俺はサウンドウェーブを引き寄せるように力ずくで引っ張る。あまりに抵抗がないことに、こいつも了承しているようだと思えて安心する。そこで、一方的に握っていた腕を離そうとすると、その手にサウンドウェーブの指が絡まった。
驚いて振り向くと、サウンドウェーブが小さく首を振った。
「離スナ」
どうして反応していいか分からず、俺は前に向きなおす。
人の目があるところで、こいつが直接こういう「見た奴が俺たちの関係性に何かあると分かる」形で接近してきたのは初めてだった。サウンドウェーブと俺の関係性なんか、俺が知りたいくらいなのだが、指を絡めるなんて行為はこのデストロンの中じゃあ普通は到底しねえ。
そして、「離されたくない」。そうはっきり行動と言葉で俺に対して示されたのも初めてだった。
こういうこと、だよな。
俺は先ほどまで出てこなかった表現の糸口をやっと掴むことが出来る。
「……なあ、さっきの話。お前さんが俺についてどう思ってるかってのは分かったけどよ。俺がどうしたいのかと、あんたがどうしたいのかが入ってなかった」
サウンドウェーブの手を握っている力が強くなる。聞こえているって意思表示だろう。
俺の個人のコンパートメントが目前に近づく。
歩きながらだが、この話は今すぐしなくてはいけない気がする。俺は言葉を続けた。
「俺は、俺の支配欲だとかが満たされても、あんたをそう簡単に手放したくねえと思うだろうし、そう思いてえ。お前さんはどうしたいんだ?」
個人スペースのドアが開く。俺は繋がった手を握りなおし、振り返る。
そして、サウンドウェーブが自分のコンパートメントに足を踏み入れるかどうかの選択を待った。
2014/11/23

【サン音】確認癖4

「そりゃあ、一体どういう意味だ?」
サウンドウェーブが吐き出した音声の内容が、重大そうな意味を持っているだろうに、俺にはいまいちピンとくるものがない。分かるような、分からないような。
他の奴を介さないと、俺自身や他の奴らが分かんねえ。
自分の言葉に変えてみたが、内在化されない。
「……お前は、他者認識ヲすぐ二自己認識に置き換エル。スキャンしている限り、オ前自身は考エテイルことハ多様ダガ、大抵はソノ後他の機体ノ認識にヨッテ思考ヲ放棄している。俺と実際二会ッテイル時もぐちゃぐちゃト考エナガラモ、イズレハ考えるのを止メテイル。俺に対してノ認識はスカイワープやスタースクリームたちトノ対話で強マル傾向ガアルが、お前はイツカあいつらノ認識トお前の認識ノ反発に飽きるダロウ。モシ長い間、確認がナサレナカッタラ、」
そこで言葉を切る。サウンドウェーブが何を言ってるかは分からないが、最後に何を言いたかったかは分かった。こいつは、俺がそのうちこいつに対する好意を無くすと言いたいのだろう。
そんなことは、
とそう言いかけて黙る。遅れてさっきの言葉の意味の処理が追っついてきて、俺は考え込んでしまう。そんな俺に対して、サウンドウェーブが小さく頷いた。
なんの確信がこいつに芽生えたというのか。何に同意したのか。そんなんじゃねえと反論したいが、ブレインの演算上に言葉に出てこない。
「お前ハ俺トイウ機体がワカラナイから興味を持ってイル。知ラナイから知リタイと思ッテイル。ヨッテ、慣レタリ、手に入レタラどうでもよくなってしまうダロウ。俺のものニシタイ。ソウイッタ支配欲はお前ガ求めサエスレバ、簡単に満タサレル。ソレニ、俺ハお前が思ってイルほど、何カヲ多くハ持っている訳デハナイ」
サウンドウェーブが言ったことは、完全には否定は出来ない。
俺はサウンドウェーブに振り回されたり混乱させられたりする時、俺の予想を越えるこいつの行動を面白く思っていなかったか?振り回される恐怖感や焦燥感を楽しんでいなかったか?そう言い換えてみればわかりやすい。少なからず、楽しんでいた。悪く思っていなかった。
サウンドウェーブが言いたいのは、そしてそういうスリルはすぐに慣れちまうってことだ。それは俺だってよく知っている。次へ次へと動いていかないと、慢性化する。より強い刺激を与え続けられなくてはならない。
こいつはそういう先のことも考えていたのか。
俺はただただ驚く。しかし、こいつが言ってることだけが本当のことなのか。これは、サウンドウェーブの言うところの、サウンドウェーブの『認識』だろ?じゃあ、俺のは?
自分で自分の考えを言葉にするのに何かが引っかかって発せない。
以前サウンドウェーブに対して、『こいつは自分の感情さえうまく知らねえんだ』と思ったことがある。飛んだ皮肉だぜ。でも、俺は『知って』はいる。
「俺はーー」
やっとのことで絞り出した言葉は、突然聞こえてきた別の声音によって途切れた。
2014/11/20

【サン音】確認癖3

 
俺の何かが欲しかった。
自分のブレインの中、自分の言葉で表す。なるほど、サウンドウェーブという全体像すら掴めない謎めいた機体でもパズルのピースが合ったかもしれない。
コアダンプというチョイスはよく分からねえが、情報形態ってことはあいつの領分だ。何か思い入れがあるってことだろ。やっこさんも、もっと違う言い方とか態度で言ってくれりゃあ良いのに。言い方ややり方を知らねえだけだろうけどよ。
前の方から歩いてくるサウンドウェーブの姿を見ながらあのぶっきらぼうな物言いを思い出していると、どうしてあいつに惹かれてるのか分からなくなる。ただ自分がラクでいたいなら、俺を振り回すこともない分かりやすい可愛げのあるやつを追っかけていればいい。誰と摩擦を起こすわけでもなく、安穏と流される方が楽なのは誰でも知っている。
しかしそんなことを考えている俺自身は、今確実に浮かれていた。
「よお」
しかし、そんな俺とは対照的に声をかけたサウンドウェーブはあからさまに不機嫌そうだった。返事もしないまま、横に並ぶ。
……返事をする気は無くっても、何かやりてえことはあるってえことだな。今度は一体なんだってんだ。さっきはほんの少し機嫌が良さそうだったのに。
こういう時は、サウンドウェーブが切り出すまで待っているというのが暗黙の了解になりつつあった。それでも俺にはスカイワープと話すことで上向いた気持ちから出来た小さな自信がる。この不安定さについてはいつ踏み込んでみようかと機会を伺っていたが、今がその時かもしれない。
足を止めると、サウンドウェーブもすぐに気づいて俺に向き合ようにして立ち止まった。そしてこちらを数ナノクリックだけ凝視したかと思うとすぐさま前を振り返り、歩き出す。その行動に唖然としながら、すぐに追いつけるその背に向かって言葉を投げる。
「お前、よく急に機嫌悪くなるけどよ。ありゃあ何が原因なんだ?」
「オ前ニハ分からナイ」
すぐに返事をするところからするに、さっきのはまたアレか。
すこし自分が不安定になったのがわかる。どういうことだと踏み込めば黙り込むだろうか。サウンドウェーブを追っかけだしてから、自分が感情的になったと思う。スカイワープの『まったく、おめえもよくあんな陰険野郎とつるんでいられるもんだぜ』という言葉がふいに記憶回路を巡る。
これは話したくねえってことらしいが、てめえで勝手に人の頭ん中覗いておいて、俺には訳の分からねえまま放っておくとは、お前は俺のなんだってもんだ。俺のもの、だろう?
頭の中でそうがなりつつも、俺はサウンドウェーブに向かって吹っかける言葉が見つからずにいる。自分が今、ひでえ顔で奴さんを見ているだろう自覚がある。なっさけねねえ。
「――ソウダナ」
少し嬉しそうにサウンドウェーブが呟いた。またブレインスキャンか。馬鹿にしている様子は無い。その嬉しそうな理由がわからず、俺は相手が喋るのを無言でもって促す。
サウンドウェーブも諦めたように、続けた。
「お前ハ、他人を通テシカ自分や他人ヲ確認出来ないカラダ」

【サン音】確認癖2

「で、言われたとおり、コアダンプ吐いて来たってぇのか?」
顔を見合わせた途端、スカイワープがからかうような口調で問いかけて来る。データ処理を強いられて疲れた俺を見てスカイワープの口角がぐっと上がった。
誰も見ていないと思っていたが、あの場面をちょうど目撃されていたらしい。あの抜け目ないサウンドウェーブのことだ。スカイワープに関しては俺とあいつの関係を知っているから、聞かれても問題ないと判断したのだろう。
こいつが面白がって絡んでくるのは自分じゃないと知ってるからな。
スカイワープやスタースクリームの前では特に注意を払っていない気がする。以前、サウンドウェーブは俺に所属部隊と確執を作るべきじゃないと言っていたが、情報開示したからといって何かが変わるようには俺には思えなかった。
しかたなく俺がそうだともそもそと返事をすると、案の定スカイワープはわけがわからねえと笑い声を上げた。
「そう笑うなよ」
もし俺があの場で拒否したところで、あいつにいつかは結局は根負けしていたか、無理やり吐かされたかのどちらかだ。
そう告げると、スカイワープもようやく笑いを引っ込める。その代わり、呆れ返ったような表情を浮かべて俺を見てきた。
「まったく、おめえもよくあんな陰険野郎とつるんでいられるもんだぜ。自分のコアダンプを保存されてあいつに何に使われるかなんて分かったもんじゃねえや」
「保存して持っとくだけだって言ってたし、それくらいじゃどうってことねえよ。お前に――」
思わず言い返しかけて言葉をのむ。俺自身の急に荒ぶった声の響きと、それに続いたであろう本心に自分でも驚く。
お前にサウンドウェーブの何が分かる。俺はそう言いかけたのか?だとしたら、お笑い種だ。さっきまでてめえでやっこさんの頭ん中が覗けない、何を考えているのか分からねえ、とくよくよしていたというのに。
俺が何に腹を立てたのかスカイワープは気づかなかった様子で、単純にからかったことを気にしたと思ったらしい。俺が黙って考え込んでいるうちにからかうのをやめ、話題をサウンドウェーブ自体にずらした。
「まあ、あの鉄面皮にあんな情緒があったのかと思えば、感動もんではあるけどよ」
「情緒?」
さきほどの馬鹿にする雰囲気をと打って変わり、感慨深げなスカイワープに思わず聞き返す。
「形は何であれ、おめえのなんかが欲しかったってことだろ、ありゃあ」
2014/10/4

【サン音】確認癖1

※練習につき、拙文注意。
 リアルやまなし・おちなし・いみなしでいちゃつかせたかっただけ
俺は相変わらず、サウンドウェーブに振り回され続けている。
あいつが『俺のもの』となったとはいえ、サウンドウェーブの考えていることは相変わらず読めるようになってはいない。立場が違うという点で、他のやつらが居るときに態度を変えるくらいなら俺にだって理解が出来る。しかし、二人きりの時に急に不機嫌になるのは予測不可能だ。しかもその不機嫌が、俺がぐちゃぐちゃとこいつの頭の中について考えているうちにご機嫌になったりする。
こいつこんなキャラだったか?
情緒が不安定な様子を見ていると、余計にこいつという機体が分からなくなってくる。以前自分がこいつを無表情・無関心・無感動の感情回路半壊野郎だと思っていたという事実が、今や受け入れられない。少し前までろくに色恋沙汰だなんだのほうは情緒が育っていなかったから、その反動なのか違うのか。あのバイザーとマスクとあの鉄仮面越しでも機嫌が良いか悪いか程度は分かるようになったのが、余計に俺を混乱させる。
それ以上に俺を混乱させるのは、最近のサウンドウェーブの俺の論理を軽々と超えたとっぴも無い行動をとってくることだった。
「サンダークラッカー」
いつも通りの平坦な声が俺の名前を呼ぶ。振り返ると、いつも通りなんの感情も見せない様子でサウンドウェーブが後ろに立っていた。
「よう」
声をかけると、振り返りざまにウィングの当たらない位置から一歩踏み込んでくる。この間隔から察するに、何か特別話したいことがあるらしい。
「今、任務ニハ当たってイナイナ?」
「おう」
この普段無関心の塊のような機体が自分のこれからの予定に興味を持っている。自分でもふいに浮かんだ予感に自然に意気が高まったのが分かった。しかし、淡い期待もサウンドウェーブにかかればすぐに打ち消される。
「ナラ、オ前のコアダンプを保存させてクレ」
「は?」
2014/10/01