ジブリ見直しweek #1

『紅の豚』を見てから、もう頭がジブリでいっぱいになってしまったので、ジブリウィークにします。まあ、すぐに取り寄せとか大量に借りたりとかは出来ないから勢いは無いですけど、じわじわスタジオジブリ作品を見直そうと思い立ったわけです。手始めに主人公が女の子の恋愛ものを鑑賞。『耳をすませば』、『コクリコ坂から』、『おもひでぽろぽろ』。そして男主人公だけど、今私が大学生ということもあって『海が聞こえる』。
主人公と自分の年齢を考えて、『耳をすませば』(中学生)→『コクリコ坂から』(高校生)→『おもひでぽろぽろ』(小学生・社会人)→『海が聞こえる』(高校生・大学生)の順番で見ました。宮崎監督には是非、女子大生の主人公の映画作ってほしいなあ。
「アニメーション映画は子どものためにつくるもの。大人のための映画はつくっちゃいけない」
って言ってるから微妙だろうけどね。それか、高校生の主人公で過去と未来の連続と自分についてを考えるものを作って欲しい。雫は現在の自分と自分の未来に、海は自分の原点と自分と周りに対峙した。タエ子は自分の原風景とそれにつながってある現在の自分を変えたわけだし。こう、すべてがごちゃごちゃとした中をどう片付けるか、その決着はどう描かれるべきなのかを知りたい。
見ていて驚いたのが、もう『おもひでぽろぽろ』を見ても「意味が分からない」とか「耐えられない」ってならなかった自分。タエ子のわがままは自分に繋がるところがあって、昔はイライラしてみれなかったからなあ。もう、小学校5年生より、OLのタエ子のほうがずっと年が近いせいなのかな。それとも、もう子どものころの自分を「かわいいもんだ」と笑えてるのか。私はまだ客観的に見れないし、見たいとも思えないんだが、過去を過去として自分と切り離すことがなくなったからかなあ。宮崎監督が「子どもは失敗しても良い」って言ってるし、そういう意味で子ども時代の自分を認められるようになったのかも。
『海が聞こえる』は今回が初見。方言系男子に可愛いなあと見てて、武藤が杜崎のこと好きだったのは普通に見てて分かったのに、杜崎も武藤が好きだったのはぜんぜん分からなかった。フラグとか見るのうまいつもりでいたけど、男心は女子校出身だから分からんかった。これぞ、トシオの言う「これだから女の子は……」なのかなと思ってた。
 
【番外】『猫の恩返し』。バロンに胸キュンしすぎて観てしまった。これはバロンがただただ格好良すぎる映画。私が中学のときにホームステイ先でホストシスターとDVDで見たのだから意外と古い。10年前とかですかね。こういう日常→非日常系の作品って最後に絶対に日常に帰ってくるのは何故でしょう。私なんか絶対に「猫もいいかも~」って言って猫王様とは結婚せずとも居ついちゃうだろうに。でも、家族とはきっかり離れることになっちゃうし、もとの世界を恋しくなるのはあるだろうけどね。
*他ブログの閉鎖を機に細々書いていたものの転載*

アニメ映画

スプリングバケーションで友達が泊りに来たので、アニメ映画鑑賞会を開きました。
・『紅の豚』
友達が見たことないと言って急遽鑑賞。私が「ジーナ本当にいい女」「豚が恰好よすぎる」と騒いでいる横で、友達たちの感想は「よく分かんなかった」でした。なんと。ロマンしかない、ロマンしか感じない!のに。
私は諸説ありますが、豚である理由は他の人が言ってるように「臆病者(ポルコ・ロッソ)」と自分に魔法をかけ続けてるというのが自分の中でしっくりきます。戦争で自分だけ死ねなかった、自分の生だけに集中して仲間を見捨てた、そういう自責の念から自分や他人を「信じる」ことに臆病になってしまったんじゃないかなと思っています。一種の人間性の喪失というか。ただ、ポルコの場合はその自暴自棄気味さと臆病さで「豚」と「人」を分けることで自分を守っていたんじゃないかなとも思う。自分から踏み出さないから、ジーナがずっとポルコのことをマルコと呼んでいた意味にも気が付かないで。フィオはその若さで、ポルコに初飛行のころの初心を思いだすトリガーの役割だったんだろうな。飛行機に乗って、側にはジーナがいて、単独飛行に挑戦するほど勇敢で、「人間」だったころの。
小さいころはただただつまらん映画でしかなかったけど、いつのまにか面白く感じるようになったから映画って面白い。
・『カリオストロの城』
これも友達も見たことがないと言ったので見始めたのに、途中で友達がみるのをやめてしまったという。こいつらとは趣味が合わない……とふと思った。名作なのだぞ?これに関してはもう感想はいらないほど見まくってるから黙ります。
*他ブログの閉鎖を機に細々書いていたものの転載*

留学生活のぼやき編

うちの大学はもう春学期が始まりました。
今学期は先年の秋学期の反動で語学系ばっかとってます。全クラスが文学系で読む量が1週間に5~6冊とかドM丸出しなクラス選択を余儀なくされたので……日本にいても厳しい教授のクラスにご縁があって、なおかつそれを自ら取るっていう傾向があるんですが。まさかアメリカでも……です。
語学系で不思議なのが、英語で教わるほうが分かりやすい。そして日本で副専攻で教職とってるので、第二言語習得を間近で見るのはすごい興味深いです。少し前の要領改定云々でinductiveっぽく教えるとかどうのこの聞きましたが、まさにそれ。すっごい面白いです。ま、先生がその語学のネイティブなので、私が日本で英語を教えるにはやっぱりもう少し不自然なものになるかなと。
まだ仕送り前なので、最近は本当にお金が無くて冷蔵庫に
・食べかけのキスチョコとあめ(袋)
・冷凍した食パン
・チーズ
・お金があった時にまとめ買いした日本の調味料
・小麦粉とパンケーキ粉
しかない(笑) カードも口座にもまったくお金が入っていない。うどん・すいとんはめんつゆの味しかしないし、パンケーキは甘いしでずっと食べるのにはつらいですね。パスタ(塩コショウバターorペペロンチーノ)も飽きるし。
うどんやすいとんに飽きたので、さっきは『キツネ山の夏休み』の「食パン焼き」もどきを作りました。食パンをさっと水を含ませてつぶしながら焼く。両面がいい感じに焼けたらをソースを絡めながらちょっと焼いてそれに鰹節かけて食べるんですが。それなりにおいしい。
ああ、『魔女の宅急便』で貧乏なときにジジがキキに言った言葉が頭に浮かぶ。「このままお客さん来なくって、ずっとずーっとパンケーキだったらどうするぅ?」
パンケーキ好きなんですけど、飽きるし、いかんせんAGE値が高すぎてな……紅茶はいっぱいあるけど、コーヒーとかの嗜好品はない。
ま、ここで平成ムーミンでパパが言ったひとこと。「そうとも。我慢できなければコーヒー豆かじってお湯を飲めばいい。乙な味がするぞ」。なければ無いなりにがんばれってことですねw
*他ブログの閉鎖を機に細々書いていたものの転載*

Yellow Submarine (1968)

昨日上げた記事をサイレントとイエローサブマリンに分割しました。
『Yellow Submarine』(1968)
サイレント白黒映画におなかいっぱいになったので、色彩ガンガンなサイケっぽいのを。
こういう色使いとか詰め込みかたが大好きだ。人生で一番回数見てる映画。これ以外のビートルズのアニメショーとか、『マジカルミステリーツアー』は本当に微妙だけど、これだけは別次元。たぶん50回は余裕で見てる。
ジェレミーが好きすぎて、”Nowhere Man”のシーンだけでも本当に見る価値があると思う。Nothingではあるけど、かならずSomething (価値がある)ではあるってのが良い。寂しくなったり、何か失くしたら観たくなる。オチと言葉遊びと伏線回収がうまいアニメだよなあ。「無の一部だ」「だけど何かではある」。「Save tea (safety)」とか。
ビートルズ・ボックスにサントラのまで入ってたけど、これのDVD入れてくれればよかったのにと思う。リメイクの話流れちゃったし、またなにかチャンスがあったらグッズ出るかなあ。ジェレミーのふわっふわ、もっこもこのぬいぐるみ作れば売れると思うんだけどね。でも、40幾 年前のこの映画がまだ評価されてるのはすごい。映像や脚本もあるけど、ビートルズっていうアイコンと音楽があってこその映画だよなあ。この間、セントラル パークのストロベリーフィールド行ってイマジンのモザイク見てきましたけど、すごい人数の人がいて写真撮ってたし。ビートルズは偉大だ。
サイケと聞くと、サウスパークでマッケイ先生がぐれる話を思い出すのは内緒。
おまけ
Moon Rock (1970)
昨日見ていた『イエローサブマリン』の監督の短編SFアニメ。
ううむ、確かに似てるところが多いな。アニメと実写を混ぜるところとか。特にストーリーがないから、細部をじっとみるタイプのアニメですかね。お菓子とかなんか異形の者がいっぱいで、そのわりにアポロ計画の映像のようなリアルタッチでシュールだけどちょっとかわいい気がする。
*他ブログの閉鎖を機に細々書いていたものの転載*

サイレント映画2本

『戦艦ポチョムキン』(1925)
食べ物腐ってたから水兵さんがブチ切れて反乱起こしたとか世界史で習ったなあ、と思いながら観始めました。有名な『映画史上最も有名な6分間』のオデッサ階段のシーンは本当に素晴らしかった。構図が単純だろうと、実際に起こってなかろうと、見ている人を悲しませる・政府軍に対して怒らせるという目的は上手に果たされてるんだから馬鹿にすることじゃない。良く撮ったなあと思う。
それにしてもエキストラの人数がすごい。先日の『メトロポリス』もすごい数使って映画会社が潰れたとか聞いたけど、これはただ働きかな?プロパガンダ映画と言われるけれど、実際貧しい中にいたら、殺されるのもためらわずに戦いを挑んだ人には(自分ができないから)敬意を払うだろうなあ。まあ、実際はポチョムキンの船員たちはあまり受け入れられなかったと聞くが。そこらへんがフィクション交じりのプロパガンダなのか。ロシアは戦争時、捕虜になった兵士が捕まって大喜びしたって聞いたことがあるから、兵士の従軍事情は実際もっと酷かったんだろうなあ。民衆の前に兵士がお上に対して蜂起するんだから。げに食べ物の恨みはすさまじい。
軍艦上の生活とか、攻撃時、進行・出力全開時の様子とかよく分かってその点もかなり興味深い。分かってたけど蒸気機関とはいえ、中は全部手動なんだよね。砲台って重いんだなあ。
映画の内容と関係なく、アイルランドのじゃがいも飢饉とかも思い出されて、自分は恵まれてるなあとまでぼんやり思ってしまった。
 
『カリガリ博士』(1920)
某バンドの名前の由来と聞いてずっと密かに観てみたかったカルト映画。基本的に顔が怖い。パブリックドメインなのでこれもニコニコで観ましたが、みんな思うところは一緒だなあとコメント見てて思った。小道具大道具のセットにまっすぐな線が少ないから、ちょっと不安感を覚える。何を言ってるかは簡単に推測できるんだけれど、でも場所とかうんぬんは良く分からなかった。「院長」って言葉で初めて白衣・病院だって気づいたし。
とにかく、おもしろいけど、クオリティ的には微妙でした。あと、サスペンスシーンの直前なのに、字幕間違ってるって!「アラン、僕たちは彼女を愛しているけど、彼女が僕らのどっちを選んでも友達でいよう」って訳がとんでもないことになってて笑った。その誤訳へのコメントで「この翻訳もドイツ表現主義」っていうのに爆笑。その後の字幕を考えるに、誤植ってことなんだろうけど。
どんでん返しオチは使い古されてるとはいえ、やっぱり良いな!カルト映画ときいてどきどきしてたけど、そこまでカルトくさくなかったなあ。でも人間ってこういう他人の妄念につよく惹かれるのってなんでなんでしょうね。不思議だ。
*他ブログの閉鎖を機に細々書いていたものの転載*